2025/02/13 23:07
ため池に流れ込む湧き水は、昔から『かねへらの水』と呼ばれてきました。
我が家に生まれ育ったおばあちゃんが、死に際に、突然、
「かねへらの水が、飲みたい。冷たくて、美味しい水だった。どうしても、もう一度飲みたい。」
と強く希望されたことがあり、水筒に汲んで病院に届けたことがあります。
甘くて柔らかい水で、新鮮な味わいがあります。飲み慣れると、他の水は酸っぱく感じるのが不思議です。
この、かねへらの水を、我が家は飲み水として使用していますが、水質検査に出すと、検査した人が驚くほど、ミネラルが豊富で清らかです。
このコンコンと沸く飲み水が、余って溢れ出したものが、ため池に流れ込んでいます。透き通って清らかな、この水が一番最初に流れ込むのが、我が家の田んぼなのです。こんな恵みの水で耕作できる田んぼで、大切に育てられた米なので、雑味のないピュアな味わいに育つのです。
奥深い、自然の恵み。
理解を超えた不思議な味わいは、人間の力のみでは、作り出せないものです。
